アキ・カウリスマキ
「帰ったよ」
「そうね」。
このやりとりだけで
ああカウリスマキだーと
初見の映画にむかう緊張感がほどける。
カウリスマキの映画にはいつも恋がある。
愛はなんか茶化しにくいからいけすかないが
恋はちょっぴり臆病で無駄に頑張っててどこか滑稽で
「悲しうてやがて可笑しき」だ。
『浮き雲』で
レストランでの仕事を終えたイロナが
路上で立っていると路面電車が止まり、
乗り込んだかと思うと運転手にキス。
そして走る路面電車の中で
寄り添うように立っている嬉しそうな表情。
あーこのシーン好き!
映画史上最高にうらやましい!
愛に成り下がらない恋ってすごいと思うのです。
しかもそれを男性が描けるなんて。
『ル・アーブルの靴みがき』でも
カティ・オウティネンは年取ったけど
やっぱり恋してた。
ヒトデのヘアアクセ、あれはもう恋だよ。
そんでマルセルが海沿いを歩く帰途、
なにげにカモメが並走してる愉快!!
やっぱり好き。 カウリスマキさいこう。
2012.5.28 神戸アートビレッジセンター






